母子家庭や父子家庭がもらえる児童扶養手当の支給額や支給時期について解説!
児童扶養手当は母子家庭や父子家庭の方がもらえる手当の一つです。
よく「父子家庭は児童扶養手当はもらえないの?」といった声を耳にしますが、条件にあてはまれば、父子家庭の方でも児童扶養手当はもらえます。
本記事では、母子家庭や父子家庭のひとり親世帯がもらえる児童扶養手当のもらえる金額やもらえる時期などについて解説していきます。
<目次>
児童扶養手当とは子どもの成長や福祉の増進を目的に支給される手当母子世帯の平均年間収入の調査結果(令和3年度調査)父子世帯の平均年間収入の調査結果(令和3年度調査)母子世帯の平均年間収入は100~200万円未満、父子世帯の平均年間収入は400万円以上の割合がもっとも多い母子世帯・父子世帯の児童扶養手当の受給者数児童扶養手当の支給条件児童扶養手当の手続きに必要なもの児童扶養手当の支給額児童扶養手当の支給時期は年に6回児童扶養手当の所得制限児童扶養手当の他にひとり親世帯がもらえるかもしれない手当・助成金一覧おわりに
こちらよりご覧ください↓
児童扶養手当とは子どもの成長や福祉の増進を目的に支給される手当
児童扶養手当は子どもらの食費、学費などを少し手助けしてくれるものです。
経済的な支援を必要とするひとり親世帯の方々に用意されました。
最新の母子世帯、父子世帯の平均年間収入の調査結果が出ていましたので、ご紹介します。
母子世帯の平均年間収入の調査結果(令和3年度調査)
母子世帯のお母さん自身の令和2年の平均年間収入は272万円、お母さん自身の平均年間就労収入は236万円、母子世帯の平均年間収入(平均世帯人員 3.18 人)は373万円となっています。
死別、生別など別の母子世帯の年間収入の構成割合は以下の通りです。
前回の調査の平成27年と比べると、平均世帯年収が25万円増加しています。だからといって、コロナの影響もあり物価が高騰しているため、余裕が生まれたとは言えません…
父子世帯の平均年間収入の調査結果(令和3年度調査)
次に、父子世帯の平均年間収入についてです。
父子世帯のお父さん自身の令和2年の平均年間収入は518万円、お父さん自身の平均年間就労収入は496万円、父子世帯の平均年間収入(平均世帯人員 3.41 人)は606万円となっています。
死別、生別など別の父子世帯の年間収入の構成割合は以下の通りです。
前回の調査の平成27年と比べると、平均世帯年収が33万円増加しています。
母子世帯の平均年間収入は100~200万円未満、父子世帯の平均年間収入は400万円以上の割合がもっとも多い
母子世帯と父子世帯を比較すると、平均年間収入の割合がかなり異なります。
経済的な困難さは、母子世帯の方が深刻ですね。しかし、父子世帯の年収が母子世帯よりも高いからといって、父子世帯は生活しやすい、困りごとがないと勘違いされる方もいらっしゃいますが、決してそうではありません。
会社での立場、家事・育児・仕事の両立、身近なネットワークへの入りづらさ、異性の子の育児(生理のことなど)といったことで、深刻な困りごとがあります。
母子世帯・父子世帯の児童扶養手当の受給者数
児童扶養手当がもらえる世帯は必ずもらっておいた方がよいものです。実際、児童扶養手当を受給している方は母子世帯、父子世帯でどれくらいいるのでしょうか。
厚生労働省の最新調査の結果をご紹介します。
児童扶養手当を受給している母子世帯数は805,768世帯で、約7割の母子世帯が受給しています。
児童扶養手当を受給している父子世帯数は64,713世帯で、約5割の父子世帯が受給しています。
児童扶養手当の支給条件
東京都福祉保健局に記載されている児童扶養手当の支給条件は以下です。
次のいずれかに該当する18歳に達する日以降の最初の3月31日までにある児童(一定以上の障害の状態にある場合は20歳未満)を監護している母又は監護しかつ生計を同じくする父、もしくは父母に代わってその児童を養育している方に支給されます。
・父母が婚姻を解消(事実婚の解消含む)した後、父又は母と生計を同じくしていない児童
・父又は母が死亡した児童
・父又は母が政令で定める障害の状態にある児童※
※父障害の場合、受給資格者は母又は養育者、母障害の場合、受給資格者は父又は養育者
・父又は母の生死が不明である児童
・父又は母が母又は父の申し立てにより保護命令を受けた児童
・父又は母から引き続き1年以上遺棄されている児童
・父又は母が法令により引き続き1年以上拘禁されている児童
・婚姻によらないで生まれた児童
・父母が不明な場合(棄児等)
いまいち、自身が児童扶養手当の支給対象になるか分からない場合は、「児童扶養手当 ●●(お住まいの市区町村名) 相談窓口」等でGoogleやYahoo!で検索し、表示される自治体のホームページをみて、お問い合わせするのが近道です。
児童扶養手当の手続きに必要なもの
東京都福祉保健局に記載されている児童扶養手当の支給条件は以下です。
●認定請求書(各区市町村の窓口にあります。)
●請求者及び児童の戸籍謄本
●世帯全員の住民票の写し
●1月1日現在、他の区市町村にお住まいだった方は当該住所地の区市町村の発行する
「所得証明書」(所得額、扶養の状況、控除額のわかるもの)
●口座振替依頼書(各区市町村の窓口にあります。)
●請求者の口座番号が確認できるもの(通帳等)
●支給要件によっては、他の書類が必要です。
※マイナンバーを提示することにより、省略できる書類があります。
ただし、自治体によって若干、用意する書類が異なる可能性もあるため、「児童扶養手当 ●●(お住まいの市区町村名) 相談窓口」等でGoogleやYahoo!で検索し、表示される自治体のホームページをみて、お問い合わせするのが安心かと思います。
児童扶養手当の支給額
では、児童扶養手当の支給額はどれほどでしょうか。
児童扶養手当の支給額は、お子さんの人数や所得によって支給額は変更されますが、1万円~5万円程度です。
障害者基礎年金や公的年金を受け取っていると、児童扶養手当がもらえないケースも多かったのですが、令和2,3年に基準が改正されました。
厚生労働省「児童扶養手当について」の「障害年金を受給しているひとり親家庭が「児童扶養手当」を受給できるよう見直します。」と「「児童扶養手当」と「公的年金等」の両方を受給する場合は、手続きが必要です。」に掲載されているPDFデータをご覧ください。
児童扶養手当の支給時期は年に6回
児童扶養手当は、2019年11月分から年6回、各2ヶ月分が支給されるように変更されました。
「児童扶養手当の支給サイクルの変更じゃなくて増額してよ」の声がTwitterでは多そうな印象です。
児童扶養手当の所得制限
平成30年8月から所得制限に関わる所得の算定方法が変わっています。
例えば、母(又は父)とお子さんでお住まいの世帯(扶養は1名)の場合だと、母(又は父)の所得額が87万円未満だと児童扶養手当が全額支給され、230万円未満だと所得に応じて児童扶養手当が一部支給されます。
児童扶養手当の他にひとり親世帯がもらえるかもしれない手当・助成金一覧
児童扶養手当以外にもひとり親世帯がもらえる手当や助成金があります。
ひとり親世帯がもらえる手当・助成金の一覧を記載しますので、他の記事で解説していきますが、気になった方は「手当名 お住まいの市区町村名」で検索して、自治体にお問い合わせしてみてください。
- 児童手当
- 児童育成手当
- ひとり親家庭住宅手当
- ひとり親家族等医療費助成制度
- 障害児福祉手当
- 特別児童扶養手当
- 乳幼児や義務教育就学児の医療費制度
- 生活保護
- 遺族年金
- 就学支援金
また、減免と割引手当制度もありますので、一覧を記載しておきます。
- 寡婦控除
- 国民健康保険の免除
- 国民年金の免除
- 電車やバスの割引制度
- 粗大ごみの手数料を減免
- 上下水道料金の割引
- 保育料の免除や減額
おわりに
いかがでしたでしょうか?
ひとり親世帯の家計を援助してくれる手当の一つである児童扶養手当について解説してきました。
最後にご紹介したような児童扶養手当以外の手当や助成金などもありますので、ぜひお住まいの自治体に問い合わせしてください!
ただ、、申請するのって本当に大変ですし、分かりにくい点もあるし、自治体に問い合わせるの気が向かない、って方もいらっしゃるかと思います。
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